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2008年9月25日 (木曜日)

J-SOXに思う

アメリカのSOX法に倣う形で導入されたJ-SOX法。
企業の粉飾決算や不正を防止し、投資家の判断材料としての財務諸表(外部報告資料)の健全性を確保する、というような目的。
日本の場合は対象が売上や売掛金、棚卸資産に限られ、決算報告に直結する部分を主として扱う。
自分の勤める会社でも既に二年近く取り組んでいるが、さて効果のほどはどうなのか?

<利点>
・何気なく行っている業務の本来の意味を理解し、その中で行われるべき統制に関して確認できた
・リスク(例えば報告数字が何人もの手を経るうちに間違ってインプットされてしまう、ような)に対し、それを防ぐためのコントロールを確認できる(不備を修正できる)
・経営者も含めて、企業のガバナンスに関する問題点や重要な点を認識できる

<問題点>
・事務局、プロジェクトメンバー等の工数を除外しても、コピーやら会計士コストなど、多大(数億レベル) の費用が必要。会計士やコンサルのいいメシの種になっている
・会計士は最後のところで責任を逃れているにも関わらず、現場実務を知らないが故の杓子定規な要求しかしてこないため、結果的に現場で生きるコントロールではなく、絵に描いた餅になる恐れが大きい。コントロールを維持するためのコストを考えていない(というかコスト度外視)。
・経営にとって財務報告数値が間違う程度では済まない大きなリスク、例えば新製品開発のリスク、事業拡大のリスク、或いはこれらリスクの見落とし等、要は経営陣のミスジャッジに対しては何ひとつ対策されない(まあ、それはJ-SOXの対象じゃないだろうが)

こう考えてくると、結果的にかけたお金に対する見返りはほとんど無い、と言っていい。
この法律を考えた官僚や、証券市場関係者、会計士は喜び、自己満足を感じるが、企業は全く幸せになれない。それがJ-SOX法だろうなあ。

本家のアメリカの場合は、日本よりもずっと細かく厳しい法律のはずなのに、サブプライム問題が出てしまったのはナゼなんだろう?

いくら事務処理上で間違いやモレが無いように対策しても、社長に「つべこべ言わずにヤレ」と言われて、「いやそれは内部統制上まずいです」、といえるサラリーマン(子供は大学生で家のローンが10年残っている)が何人いるんだろう?

いやまあ、情けない話ですけどね。

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コメント

亀さんも、そう思います。
ISO認証取得ブームの際にも同様のことを感じました。
システムをどう変えても、所詮は、経営理念や企業倫理を正さないと、抜け道を考える輩は出てくるものです。

投稿: 亀さん | 2008年9月25日 (木曜日) 23時04分

亀さん、毎度です。
ISOも、ドイツ人に奉仕しているようなもんですね(笑

投稿: Well-U | 2008年9月27日 (土曜日) 19時31分

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